8月は猛暑に加え、お盆休暇や夏祭りなどで人の動きが活発になる時期です。ニュースなどでは「熱中症」に関する注意喚起が多く取り上げられていますが、実は同じように気を付けたいのが火災事故です。真夏は普段以上に火災の要因が増える傾向があり、私たち消防設備点検に携わる者としても強く実感しています。

夏に増える火災の要因
- 電気機器の長時間使用によるリスク
冷房機器や扇風機、冷蔵庫など、夏は電気製品がフル稼働する時期です。特に古い配線やタコ足配線、長年使っている機器は、内部の劣化により発熱・発火のリスクを高めます。延長コードが床の下敷きになったり、コンセント周辺が熱を持ったりする事例もあります。 - 仏壇やお盆行事での火気使用
ろうそくや線香を長時間灯したまま席を外したり、風通しのために窓を開けた結果、風で火が広がることがあります。高齢の方や普段火を扱わない方が使用すると、注意が行き届かない場合があります。 - イベントや屋外活動での火気使用
夏祭りや花火大会、バーベキューなどでは臨時的に火を扱う機会が多くなります。避難経路が確保されにくく、臨時設備の設置に不備があると初期消火が難しい環境になりがちです。
現場での事例:昭和レトロ扇風機
古くからのお寺の点検に伺った際、庫裏に昭和の時代から使われていると思われる金属羽根の扇風機が今も現役で動いていました。見た目は味わい深い一方、内部の絶縁材劣化や埃の蓄積があると、長時間運転で発煙・発火に至る可能性があります。お寺は仏壇やろうそくなど火気が近い環境のため、万一の際には火が広がりやすい点も懸念されます。
消防用設備点検の重要性
- 火災報知設備や感知器が正常に作動するか
- 消火器の使用期限・圧力計が適正か
- スプリンクラー設備・非常電源に異常がないか
- 避難経路や防火扉の前に物が置かれていないか
普段は「当たり前にあるもの」として意識されにくい消防設備ですが、いざ火災が発生した際に確実に作動するかが被害の大小を分けます。定期点検で常に「使える状態」を維持することが重要です。
取引先の皆さまへのお願い
- 古い電気機器の更新検討・負荷分散
- コンセント・延長コードの過負荷や被覆損傷の点検
- 倉庫や機械室の温度管理と埃の清掃
- 行事・イベント時の臨時消火器・避難経路の確保
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